「苦手なことを克服しよう」と頑張り続けて、心が疲れていませんか?
私もかつて、努力できない自分を、いつも責めていました。
「頑張れない自分」に落ち込んだ経験がある人は、きっと少なくないはずです。
けれどある日気づいたのです。苦手を無理に克服しなくても、得意なことだけで十分に生きていける、と。
本記事では、「苦手なことを頑張れない」と感じている人に向けて、得意なことを伸ばすことで心が軽くなる考え方をお伝えします。
努力をやめたからこそ見えた、自分らしく働くヒントを実体験を交えて紹介します。
苦手でも辛くても“頑張るべき”という価値観を学生時代に植え付けられる
苦しい思いをすることが美徳?
思い返せば学生時代、特に部活動では「苦手なことを克服するために努力する」ことが美徳とされていました。
人口の多い地域に住む人には信じられないかもしれませんが、私の出身地のような地方の学校では、文化系の部活が極端に少なく、選択肢がほとんどありませんでした。
そのため、運動部に入るか、帰宅部よろしく「なんとなく輪から外れている人間」になるかの二択しかなかったのです。
結局のところ、好きでなければ上達しない
「好きこそものの上手なれ」とはよく言ったもので、好きなことは上達も早く、自信にもつながります。
今となっては良い思い出もありますが、やはり「苦手なこと」は上達しませんでした。
楽しくもなく、ただ毎日が苦痛でしかなかったのを覚えています。
本当はもっと本を読みたかったし、絵も本格的に描いてみたかった。
あの頃の私はまだ子どもで、“自由に選ぶ権利”を持っていなかったのだと思います。
そんな“苦手なこと”に時間を浪費する無意味さを、私は知っています。
解決策|“苦手の克服”より“得意の伸ばし方”に時間を使う
「やりたいこと」を仕事にできていますか?
そもそも、「やりたいこと」を仕事にできている人は、どれくらいいるでしょうか。
「好きなことで生きていく」を実現している人は、ほんの一握りではないでしょうか。
現実には、生活のために働くという人が多いと思います。「やりたくないこと」をやっている人も少なくないでしょう。
個人的には、仕事はお金を得るための手段なので、よほどのことがない限り「何でも良い」と思っています。
仕事以外の時間で楽しみを見つけているので、仕事はある程度の収入と休みがあり、人間関係が悪くなければそれで十分だと割り切っています。
私も「このままでいいのかな」と何度も立ち止まりました。
けれど、無理して背伸びするよりも“心が穏やかでいられる働き方”を選ぶほうが、長く続くことを知りました。
仕事は仕事と割り切る
私の仕事は、士業の資格を取ればより良いとされています。
けれど、興味が持てないことや苦手な分野に時間を費やすのは、私にとって前向きな選択ではありませんでした。
資格があればより良いのかもしれませんが、会社で強制されているわけでなければ、「できること」や「得意なこと」を深めるほうがずっと有意義です。
仕事はあくまでお金を得るための手段。必ずしも「全力投球しなければならない」とは思いません。
もし会社が「それでは駄目」と判断するなら、私という人間に「価値がない」と思うなら、辞めるのも一つの選択だと思います。
経験上、仕事は選ばなければいくらでもあります。
「得意なこと」を伸ばす思考へのシフトチェンジ|最初から無理と決めつけず、まずはやってみる
最初から「苦手」だと決めつけない
大切なのは、「最初から無理」と決めつけず、とりあえずやってみること。
やってみてダメなら諦めればいいし、続けられるならそれが得意に変わることもあります。
今の職場で仕事を続けるうえでも、自分が会社に提供できる「価値=得意なこと」を伸ばしていく意識はとても大切です。
できないことを嘆くより、できることを伸ばす。それだけで、心の軽さがまるで違います。
苦手であるということは悪いことではない
「苦手」であることは、決して悪いことではありません。
苦手なことに無理して挑むより、「苦手だ」と素直に認めるほうが自分を大切にできます。
そう気づいてから、少し肩の力が抜けた気がします。
もちろん、仕事で収入を得ている以上、「やりたくない」だけでは片付けられない場面もあります。
私が思うに、「やりたくない」と「苦手」は分けて考えるべきだと思います。
ただ、本当に気持ちがついていかないなら、早めに見切りをつけて別の道を探すのも、立派な選択です。
苦手なことを克服しようとして空回りしているなら、一度立ち止まって「得意なことに軸足を置く」選択肢を検討してみませんか。
まとめ|苦手なことを克服しようとせず、「自分の得意」で生きる軽やかさ
「得意なことで信頼される自分をつくる」。
そう意識するようになってから、自信を持ってできることが増え、同時に心も軽くなりました。
「やりたいこと」は心を動かすけれど、「得意なこと」は人生を支えてくれる。
どちらも大切ですが、現実の働き方では“得意”を軸にしたほうがスムーズに進むこともあります。
あなたにも、苦手だけど無理して続けていることはありませんか?頑張りすぎていませんか?
もし心が疲れているなら、「頑張らない選択」もひとつの勇気。
苦手なことにしがみつかず、得意なことを活かして生きることは、逃げでも甘えでもなく、自分らしく働くための選択。
自分の“得意なこと”を信じて進む先に、きっと前を向いて歩ける日々が待っています。
