珍しく何も予定がない二連休ができたので、急きょ一人旅で箱根へ。
朝一番で訪れたのが、日帰り温泉「天山湯治郷(てんざんとうじきょう)」です。
口コミでは高評価が目立つ一方、「ひとりでも過ごしやすい?」「混雑する時間帯は?」「現金しか使えない?」など、行く前に気になることも多い場所。
今回は、10月上旬の水曜日9:00〜14:00に実際に滞在した様子をご紹介します。
この記事でわかること
先に結論を書くと、天山湯治郷は、静かにひとりで過ごしたい方におすすめの日帰り温泉。特に午前中の早い時間帯は、比較的ゆっくり過ごせました。

箱根の日帰り温泉「天山湯治郷」とは
箱根湯本の奥にひっそりと佇む「天山湯治郷」は、自然の中で静かに湯に浸かれる大人の癒し処。
およそ八千坪の敷地には、今回私が利用した日帰り温泉と食事処などがある複合施設「天山」と、日帰り温泉のみの「一休」、そして宿泊の「羽衣」があります。
渓流沿いの露天風呂は四季の木々に囲まれ、まるで森の中にいるような開放感。館内には休憩処や食事処もあり、日帰りでも“湯治”のゆったり感を味わえます。
女性ひとりでも過ごしやすい?
実際に平日の朝からひとりで利用しましたが、周囲を気にせず自分のペースで過ごしやすい雰囲気でした。

特に静かに過ごしたいなら、私が訪れたような午前中の早い時間帯がおすすめです。
箱根湯本駅から天山湯治郷へのアクセス|路線バス・送迎バス・駐車場
朝6時すぎに家を出て、電車とバスを乗り継ぎ、9時少し前に天山湯治郷へ到着。
以下は、箱根湯本駅からバスで向かう行き方です。駐車場は章末で触れます。日帰り温泉の計画づくりにどうぞ。
箱根湯本駅前のバスのりば
駅を出てすぐ、陸橋からの景色です。

道路上の連絡通路を渡り終える頃、行き先案内の看板。目指すのは箱根方面・4番のりばです。

途中、コインロッカーも発見。

最終日に時間調整をするなら、荷物を預けて身軽に箱根の日帰り温泉を楽しむのも良さそうです。
箱根登山バス4番のりば|箱根旧街道線
8:30頃に到着。10月上旬とはいえ、日中は少し暑さを感じました。
1〜4番のりばが並び、4番は一番奥です。

駅からの導線は分かりやすい表示で安心。

裏側には停留所の一覧もあります。

最寄りは「奥湯本入口」。一覧では下から9番目。

乗車時、係の方が目的地を声掛けで確認してくれました。インバウンドが多いせいでしょうか。行き先をたしかめられて安心です。

「奥湯本入口」に着いたら、バス停の場所はやや狭め。車通行が多い時は、横断に注意しましょう。
帰りは「奥湯本入口」バス停から箱根湯本駅へ
敷地を出て、来た道を戻る形になります。少し上り坂です。

帰りの停留所には屋根付きの東屋があり、詰めれば5人から6人ほど座れます。

時刻表は停留所と館内の両方に掲示あり。

待っている間に旅館送迎の巡回バスが敷地に入って来ることもありましたが、他施設も回るので、天山湯治郷の敷地を出た後は、駅とは逆の方向に向かっていました。
箱根登山バスを利用する際の注意点
現金、交通系ICが使えます。

クレジットカードのタッチ決済にも対応しています。

上記の案内には「乗る時と降りる時に、このマークにクレジットカードをタッチしてください。」と書かれていますが、実際には交通系ICカードでも同じように乗る時と降りる時、両方でタッチが必要です。
その点を運転手さんに指示されるのですが、タッチする場所が少し分かりにくく、私を含め、高齢の方や外国人旅行者が戸惑う場面を何度か見かけました。
もう少しやさしい声かけや、分かりやすい表示があれば、みんながもっと気持ちよく利用できるのになと感じました。
箱根湯本駅から利用できる旅館送迎バス
箱根湯本駅前から出る旅館送迎の巡回バスは、運賃が200円で、路線バスより少しだけ安価です。(現金支払いのみ)

天山湯治郷はBコースに含まれる様子ですが、順番が後ろ寄りなので、所要時間は長くなる可能性もあると思います。

現在、路線バスは260円、旅館送迎バスは200円です。送迎バスは11時・12時台に箱根湯本駅発の便がないため、時間帯によっては路線バスの方が利用しやすいです。
天山湯治郷の無料駐車場
9時少し前は空きが多めでした。はっきりとは分かりませんが、他施設と共用に見えたので、時間帯によっては満車の可能性もあります。
平日でも、私が帰る頃の14時前後は台数が増えていました。

もし夫と車で来るなら、早めの到着が安心だな、と帰り道で思いました。
天山湯治郷に到着|入口までの道のりと入館料金
話を少し巻き戻して、バス停に着いたところから。
写真中央あたりに人がいる場所から、坂道が始まっています。

「奥湯本入口」バス停から坂道を下る
天山湯治郷の看板を左手に見ながら、坂をゆっくりと下っていきます。

途中には階段もあり、雨の日は滑りやすそうなので足元には注意が必要です。

坂を下りきると、木々に囲まれた橋が見えてきます。
その橋を渡ると、まるで箱根の山に抱かれた“隠れ里”にまた一歩、足を踏み入れたような雰囲気。

橋の上からは、水の流れとせせらぎが耳に届きます。

この川の少し上流には、館内から渓流を望める休憩スペースがあります。
実際に訪れて目にしたときは、美しい景色に思わず感激しました。
入館料金は大人1,450円|券売機は現金のみ
中央の階段を少し上がると、小屋のような建物が見えてきます。

中には入湯札の券売機があり、ここで入館チケットを購入します。
現金支払いのみなので、あらかじめ用意しておいてください。周辺にATMは見当たりませんでした。

掲示板には「7名以上の集団・グループの方は、入館をお断り致します」との案内。
落ち着いた日帰り温泉としての雰囲気を保つための工夫なのだと感じました。
なお、今回の利用内容では、箱根湯本駅からの交通費、入浴料、ランチ代を合わせて4,000円前後でした。
天山湯治郷の館内と敷地|落ち着いた和の雰囲気
階段を上り、入湯札を購入して、いよいよ館内へと足を進めます。
門をくぐって天山湯治郷の敷地内へ
1つ目の門がこちら。和の趣たっぷりの重厚な門構えです。

まだ中の様子は見えませんが、この先にどんな空間が広がっているのかと、少し胸が高鳴ります。
日帰り温泉「天山」の入口
入口には和の「のれん」が下がっており、いわゆる大衆的な銭湯とは一線を画す雰囲気。

中へ進むと、正面に案内カウンター、右手にはシューズボックスがあります。
まずは靴を預け、鍵は自己管理です。
カウンターでは館内の利用方法や注意事項などの説明があります。丁寧に耳を傾けてから、ゆっくりと中へ進むのが良いでしょう。
天山湯治郷の温泉と混雑感|平日朝に利用した感想
平日の朝イチということもあり、館内はとても静かで落ち着いた雰囲気でした。
時間が経つにつれて人は増えていきましたが、私が訪れた日は、オープン直後が最も静かに過ごせました。
ただ、正直なところ、時間が進むにつれて、大きな声でおしゃべりする方も見かけるようになりました。湯治を謳っている場所なので、なるべく静かに滞在できるといいですね。
露天風呂を中心とした天山の温泉
脱衣所やメイクルームは、少し懐かしさを感じるレトロな雰囲気。
銭湯のような素朴さと、休憩スペースや食事処などの現代的な快適さがうまく融合しています。
温泉の泉質について語れるほど詳しくはありませんが、湯に浸かっている間はとても心地よく、体の芯から温まる感覚がありました。
スチームサウナとドライサウナもあり、休みながらいくつもの浴槽を巡るのは、気分が切り替わるようで楽しい時間でした。
「子宝の湯」と書かれた洞窟風の浴槽もあり、特に意識して入ったわけではないのですが(笑)、そのほどよい閉ざされた空間が不思議と落ち着きました。
湯上がりに過ごせる休憩スペース
男性風呂は分かりませんが、女性風呂の2階には畳の休憩スペースがあります。
朝早くから動いていたこともあり、温泉のあとにビーズクッションにもたれていたら、いつの間にかうたた寝していました。
女性専用スペースなので安心して休めますし、明るいうちの昼寝は何とも贅沢で気持ちの良い時間でした。

館内からは川を眺められる場所もあり、せせらぎの音が響く静かな空間が本当に素晴らしいです。
ひとりでもゆっくり過ごせる敷地内
中庭にはいくつもの椅子が並び、自由に座ってくつろげます。

缶ビールを片手に、静かな時間を過ごしている方の姿もありました。

それぞれが自分のペースで過ごしていて、『一人で来る温泉旅も良いものだな』と改めて感じました。新しい扉が開いた気がします。
ちなみに、この日は天山湯治郷で過ごしたあと、強羅にある「箱根ゆとわ」に宿泊しました。
ひとりでも過ごしやすいラウンジや温泉、足湯テラスなど、実際に泊まった様子は「箱根ゆとわ宿泊記」で紹介しています。
天山湯治郷の食事|「楽天」のしゃぶしゃぶランチとメニュー
館内には2つのレストランがありますが、私が訪れた平日は、どちらか一方のみの営業とのことでした。水曜日は食事処「楽天」が営業しており、ランチは11:30からです。
営業日や営業時間は変更になる場合があるため、食事を目的に訪れる場合は、事前に公式サイトをご確認ください。
ランチを目当てにするなら、開店前にレストランへ向かうのがおすすめです。私が訪れた日もオープン前から列ができていて、開店後はあっという間に満席になっていました。

渡り廊下の先にあるのが、「楽天」の入口。

1階には滋養料理の「山法師」があります。
食事処「楽天」の温泉湯くぐり
開店前に並んでいたおかげで、少し早めに店内へ案内されました。名前と人数を伝えて、準備が整い次第順番に呼ばれます。

テーブル席か座敷席を選べたのですが、レジの近くに1〜2人掛けのテーブル席が見えたので、そちらを選びました。

そして、お会計の時に気づいたのですが……鍵付きロッカーにお財布を入れたまま忘れていました。
最後の最後で気づいて、思わず顔が赤くなりました。皆さんも食事処やカフェに行くときはお気をつけくださいね。
食事処「楽天」の店内と席
改装したのかもしれませんが、テーブル席はとても清潔で落ち着いた雰囲気でした。

窓の向こうには美しい緑が広がり、下をのぞくと川の流れが見えます。
温泉のあとの静かなランチ時間にぴったりの空間です。
箱根山麓豚の温泉湯くぐりを実食
私は「箱根山麓豚の温泉湯くぐり」を注文。ご当地の三元豚と野菜のセットで、価格は2,090円(税込)でした。(※2025年10月訪問時)


まずはお鍋が運ばれてきました。温泉水のみの鍋と、ニンニクを浮かべた鍋の2種類。
ニンニクを入れるかどうかは事前に聞いてくれます。

続いてお肉が登場。箱根山麓豚そのものの印象は比較的あっさりめで、強い特別感があったわけではありません。


ただ、温泉水のお鍋や静かな店内の雰囲気も含めると、湯上がりにゆっくり味わうランチとしては満足できました。


熱々の茶碗蒸しも、とてもおいしかったです。
アルコールを楽しんでいる方もいましたが、私はジャスミンティーで一息。


薬味はネギと大根おろし。タレはポン酢とごまだれ。どちらもおいしかったので、あとはお肉の質次第というところでしょうか。


足し湯用の温泉水と、〆のラーメン用の器も用意されています。
器の中には最初から塩こしょうが入っていましたが、テーブルにも追加用が置かれていました。
楽天のしゃぶしゃぶメニューと料金
今回注文した料理が載っているメニューはこちらです。

私が注文した「箱根山麓豚の温泉湯くぐり」は2,090円(税込)で、しゃぶしゃぶメニューはほかにもあり、上位コースは4,000円ほどでした。(※2025年10月訪問時)

麦とろごはんは1階の山法師でも提供されているようです。
ます寿司もおいしそうでした。山法師が休みの日はどうなるのか、少し気になりますね。

アルコールも意外と種類が多く、お酒を飲む方にも楽しめる内容でした。
よく見ると、うどんやラーメンの食べ方も丁寧に記載がありました。
ラーメンの茹で時間、私は5分くらい茹でてしまったようで……それで少し伸びていたわけです。
湯上がりに立ち寄れるカフェ「うかれ雲」
ランチの後は、もうひと風呂浴びてから身支度を整え、館内のカフェへ。
帰りのバスまで少し時間があったので、ここでゆっくり過ごすことにしました。

「うかれ雲」の店内とテラス席
店内のカウンター席は、座り心地の良い椅子で落ち着ける空間。

足元にシルバーのパイプがあり、ほんのり温かかったような気がします。
もしかすると、温泉の熱が通っているのかもしれません。どなたかご存じの方がいたら教えてほしいです。
一人だったので店内を選びましたが、開放的なテラス席も魅力的です。

外国人旅行者のグループもテラス席で静かに過ごしていて、その穏やかな様子になんだか心が和みました。
チョコケーキと紅茶セット
ランチからあまり時間は経っていませんでしたが、せっかくなのでチョコレートケーキを注文。

白いポットのお湯を左側の茶葉入りポットに継ぎ足しながら、数杯の紅茶を楽しめました。
ケーキを急いで食べるというより、湯上がりの余韻のまま静かに休みたい時に合うカフェでした。
天山湯治郷の利用ルールと訪問前に知っておきたい注意点
天山湯治郷は、静かに過ごすことを大切にしている施設です。訪れる前に、特に次の点を確認しておくと良いと思います。
ホームページにも記載がありますが、天山湯治郷は注意書きの多い施設です。
それが快適な空間を保っている理由のひとつでもありますが、人によっては「少し厳しい」と感じるかもしれません。

タオルは持参がおすすめ
浴場では、脱衣場へ上がる前に身体を拭くための『てぬぐい(フェイスタオル)』が必要です。
フロントでも購入できますが、あらかじめ持参しておくのがおすすめです。
刺青・タトゥーは一人での利用なら可能
天山湯治郷では、刺青・タトゥーがあっても、一人での利用であれば可能と案内されています。

ただし、刺青・タトゥーのある方同士での複数名利用はできません。
館内で一緒になった場合も退館対象になるとのことなので、該当する方は事前に利用条件を確認しておくのがおすすめです。
天山湯治郷の喫煙所
私が訪れた際は、入口付近に喫煙所が設けられていました。

非喫煙者にとっては、館内で煙を気にせず過ごせるのは嬉しいところです。
天山湯治郷の基本情報
施設名:天山湯治郷
住所:神奈川県足柄下郡箱根町湯本茶屋208
アクセス:箱根湯本駅4番のりばから箱根登山バス「箱根旧街道線(K)」で「奥湯本入口」下車、徒歩約5分。箱根湯本駅前から旅館送迎バスBコースも利用可
電話番号:0460-86-4126
営業時間:9:00~23:00(最終受付22:00)
定休日:なし(12月中旬に5日程度の休館あり)
料金 / 予算目安:大人1,450円、子ども700円(1歳~小学生)
支払い方法:入館料は現金のみ
所要時間の目安:食事・休憩を含めて3~5時間程度
駐車場:無料駐車場あり(台数に限りあり)
予約:来館・レストランとも予約不可
特記事項:7名以上の集団・グループでの利用不可。刺青・タトゥーがある場合は1名での利用に限る。館内のレストラン・カフェのみの利用はできず入館券が必要
最新の料金や営業情報、利用条件は変更になる場合があります。ご利用前に公式情報をご確認ください。
まとめ:天山湯治郷を女性ひとりで利用した感想
ひとりで訪れて、本当に良かった。静かに自分を取り戻せる時間が欲しい方には、自信を持っておすすめできる場所です。
私の実際の滞在は、9時ぴったりに近い時間に到着して、帰りのバスが13:55だったので、ほぼ5時間いました。後の予定がなければ、もう2時間くらいは居たかったです。
頻繁に通うのは難しいけれど、心に少し余裕が欲しくなった時に、また訪れたいと思える温泉でした。
大きな声でおしゃべりするのが憚られるような、自然と「この静かな空間を守って楽しみたい」と思える、不思議な場所でした。
ルールが多く、一見すると閉鎖的に見えるかもしれません。けれど、実際に訪れてみると、そのルールがむしろ心地よく、自分のペースで過ごせる場所でした。

箱根旅行やひとり温泉の関連記事
天山湯治郷とあわせて箱根に宿泊するなら、女性ひとりで実際に泊まった「箱根ゆとわ宿泊記」も参考にどうぞ。
箱根湯本駅周辺でひと休みしたい方は、ひとりでも過ごしやすかった「RoheN HAKONEYUMOTO」を紹介しています。
また、関東で別の日帰り温泉を探している方は、東京都稲城市の「花景の湯」も実際にひとりで利用しています。
